CAを4年で辞めた理由 | 元CAが感じた違和感

「CA=華やかな仕事」

そんなイメージを持たれることが多いかもしれません。

私も、国内大手航空会社で4年間、

客室乗務員として働いてきました。

もちろん、やりがいや楽しい瞬間もたくさんありました。

その一方で、続けていく中で

少しずつ違和感を覚えるようになったのも事実です。

この記事では、

私がCAとして働く中で感じたこと、

そして4年で退職を決めた理由について、

正直な気持ちを書いています。

これからCAを目指している方や、

働き方に悩んでいる方にとって、

ひとつの参考になれば嬉しいです。

CAを辞めた理由は「不満」ではなく「価値観の変化」だった

CAを辞めた理由を一言で言うなら、

仕事が嫌いになったわけでも、

職場環境が特別悪かったわけでもありません。

大きかったのは、

自分の価値観と仕事の特性とのズレに気づいたことでした。

①生活リズムが想像以上に不規則だった

CAの勤務は、想像以上に不規則です。

早朝のまだ暗い時間に出社した翌日に、

国際線の長距離・深夜便に乗務する、

というスケジュールも珍しくありません。

長時間の勤務に備えて、

計画的に睡眠をとることがとても重要になりますが、

生活リズムが安定しない中で、

「眠りたい時間に眠る」ことは簡単ではありませんでした。

さらに、機内という特殊な環境や高度の影響もあり、

私の場合、睡眠不足は体調不良に直結していました。

「いつかは慣れるだろう」と思いながら

仕事を続けていましたが、

やはり体質的に向き・不向きはあると感じます。

さまざまな工夫を試しましたが、

私の場合は、慣れるというよりも

勤務を重ねるにつれて

少しずつ限界が見えてきました。

そして次第に、

仕事を続けるために

自分の健康を犠牲にしているような感覚に、

違和感を覚えるようになりました。

今振り返ると、

この時の違和感を見過ごさず、

自分の健康と求めている働き方についてしっかり向き合ってよかったと思っています。

CAの生活リズムについては、別の記事でも詳しく書こうと思います。

②健康や体調管理を優先したいと思うようになった

長距離路線では、通常2時間ほどの

仮眠時間が設けられています。

しかし私は、環境が変わると眠ることが難しく、

この点は年数を重ねても改善されませんでした。

仮眠時間に十分な睡眠が取れないまま乗務を続けると、

体力を回復させることができません。

空の上という特殊な環境で動き回る業務も重なり、

睡眠不足による頭痛や吐き気に悩まされることが増え、

その後の業務に支障をきたすこともありました。

CAは、常に緊急事態に

対応できる状態でいることが求められます。

そのため、本来であれば

体調は常に万全であるべきだと感じていました。

また、私自身、肌が環境の変化に敏感な体質です。

機内は「砂漠と同じ湿度」と言われるほど乾燥しており、

どれだけ保湿を心がけていても、

長時間の乗務後には肌荒れが避けられませんでした。

さらに、機内で使用する手洗い水には

塩素が多く含まれているため、

ハンドクリームを塗っていても手荒れがひどくなる一方でした。

体調を崩しやすかったり、

肌の状態が常に安定しないことは、

想像以上に気分を落ち込ませ、日々のストレスにつながります。

これは本当に人それぞれだと思いますが、

気合いや努力だけではどうにもならない

「身体との相性」もあると感じます。

私の場合は身体への影響が大きく、

次第に「仕事よりも、自分自身の健康を大切にしたい」

という気持ちが強くなっていきました。

③仕事にやりがいを見出しにくくなった

CAの仕事は、チームで安全を守りながら、

定められた役割を確実に果たすことが求められます。

私自身も、一人の乗務員として責任を持ち、

日々の業務に真剣に向き合ってきました。

一方で、経験を重ねるにつれて、

仕事内容と自分の価値観との間に、

少しずつズレを感じるようになりました。

CAの仕事は、多くの場合、

すでにある程度の余裕を持った方々に対する

サービスが中心になります。

それ自体が悪いわけではありませんが、

私は次第に、

「誰かの役に立っている」という実感を

強く持ちにくくなっていました。

また、業務内容や判断は細かくマニュアル化されており、

個人の裁量でできることは多くありません。

決められた役割を丁寧にこなす一方で、

自分なりの工夫や価値を発揮できる場面が

限られていると感じるようになりました。

こうした積み重ねの中で、

この仕事を通じて

自分は何を大切にしたいのか、

どんな形で社会と関わりたいのかを、

改めて考えるようになりました。

④評価や組織の在り方に違和感を感じた

私が勤めていた会社は、大企業ならではの良さも多くありました。

一方で、経験を重ねる中で、

組織の大きさゆえの課題にも目が向くようになりました。

多くの従業員が在籍しているため、

評価を行う立場の人もさまざまで、

その基準や捉え方にはどうしてもばらつきがあります。

特別な資格や明確な数値指標があるわけではない中で、

どれだけ努力していても、

評価には運やタイミングに左右される部分が大きいと感じるようになりました。

また、年功序列を基本とした制度の中では、

周囲とほぼ同じタイミングで昇進していく流れがあり、

個人の頑張りが直接評価や昇進に結びつきにくい側面もあります。

次第に、「頑張る意味」を見出しにくくなっていきました。

さらに、組織が大きいがゆえに、

一人ひとりの働きぶりにまで目が行き届きにくいと感じる場面もありました。

努力している人も、そうでない人も、

結果として同じように扱われているように見えることがあり、

そこに虚しさを感じることもありました。

こうした環境の中で、私は次第に

「自分でなくても成り立つ仕事なのではないか」

という感覚を強く持つようになりました。

日々の業務を丁寧にこなしていても、

個人として評価されたり、

「自分だからこそ提供できた」と実感できる場面は多くありません。

もちろん、チームの一員として働くことに

誇りがなかったわけではありません。

ただ、次第に

「自分個人として、何ができているのか」

「この仕事を通して、どのように成長しているのか」を

見えにくく感じるようになっていきました。

その感覚が積み重なり、

このまま同じ働き方を続けたときの自分の姿を、

具体的に想像することが難しくなっていきました。

⑤「続けること」より「立ち止まること」を選んだ

これらの要因が重なり、

私は一度立ち止まるという決断をしました。

CAとして働いた時間の中で、

何にも代えがたい経験ができたこと、

楽しみながら仕事に向き合えたことは、

今でも本当に良い思い出です。

たくさん悩み、考え抜いた上での決断だったからこそ、

辞める直前の気持ちは、

自分でも驚くほどスッキリしていました。

自分の価値観や健康を大切にした、

前向きな判断だったと感じているので、

この選択に後悔はありません。

まとめ

CAとして4年間働く中で、

私は生活リズムや健康面への影響、

仕事のやりがいや組織の在り方について、

少しずつ違和感を感じるようになりました。

どれか一つが決定的だったわけではなく、

いくつもの要因が重なった結果、

一度立ち止まるという選択をしました。

CAの仕事そのものを否定しているわけではありません。

向いている人にとっては、

とてもやりがいのある仕事だと思っています。

ただ私にとっては、

自分の価値観や健康を大切にしながら

働ける環境を選ぶことが必要でした。

この記事が、

CAという仕事や働き方について考える

ひとつの視点として、

誰かの参考になれば嬉しいです。

次の記事では

「CAに向いていないと感じた人の特徴」について、

私自身の経験をもとにまとめています。


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